離婚。不倫。男女問題。

遺産分割、揉めていませんか?

 人が亡くなった場合、死亡届の提出・葬儀・初七日や四十九日の法要等に追われ、あっという間に時間が過ぎていきます。そのように忙しい中で、①仮に、相続放棄や限定承認をする場合には、被相続人死亡を知った時から、原則3か月以内に、手続きをしなければなりません。また、②4か月以内には所得税に関する申告(準確定申告)、10か月以内には相続税の申告をしなければなりません。そして、③遺産のうち、「誰が、何を」取得するかについて決めなければなりません(遺産分割)。遺産分割の内容を巡って争いが生じてしまうこともあります。紛争を防止するためには、適切な遺言書の作成が役に立ちます。
 相続は、民法と相続税法の双方が複雑に関連する法律問題です。紛争やトラブルを防止し、適切な相続のために、早めに専門家にご相談ください。

相続発生前の対策

どうして遺言書をつくるの?

民法では、法定相続人(※1)と法定相続分(※2)が決められています。したがって、遺言書がなくても、「誰が、何割」の遺産を相続するかは決まります。しかし、具体的に「誰が、何を」相続するかまでは決まりませんので、争いが生じる可能性があります。そうした争いを回避するためには、遺言書の作成が非常に役に立ちます。
また、事情があって、特定の相続人に法定相続分以上の遺産を相続させたい場合や、法定相続人以外の人に遺産を相続させたい場合には、遺言書の作成が極めて重要となります。
「争続」の防止のために、是非とも遺言書の作成を検討してください。

※1 法定相続人

  配偶者 血族相続人
第1順位 常に相続人
(内縁は含まない)
子(養子を含む)
第2順位 直系尊属(父母、祖父母等)
第3順位 兄妹姉妹

※2 法定相続分

配偶者と子 配偶者:1/2 子:全員合わせて1/2
配偶者と直系尊属(父母、祖父母等) 配偶者:2/3 子:全員合わせて1/3
配偶者と兄妹姉妹 配偶者:3/4 子:全員合わせて1/4

※配偶者と子が3人ならば、子は1/6ずつ

遺言書にはどのような種類があるの?

遺言書には、①作成に手間はかかりますが、法的安定性の高い(無効になりにくい)公正証書遺言、②簡易に作成できますが、書き方により無効となってしまう可能性のある自筆証書遺言、③遺言の内容を秘密にでき、かつ法的安定性の高い(無効になりにくい)秘密証書遺言があります。
当事務所では、遺言の効力に疑義が生じることのないよう、公正証書遺言の作成をおすすめしています。

遺言書の作成以外の生前の対策としては、相続税対策があります。生前贈与や生命保険、非上場株式の株価対策などがあります。

相続発生後の対策

遺言書の有無被相続人の財産状況法定相続人の調査をする

被相続人の財産

被相続人の財産には、プラスの財産(現金、預貯金等)だけでなくマイナスの財産 (借金や未払いの税金等)も含まれます。

法定相続人の範囲は

法定相続人の範囲は上記の表のとおりですが、養子縁組をしている場合や、隠し子がいる場合などもあるので、被相続人の出生から死亡時までの全ての戸籍を取得して確認する必要があります。
戸籍を調査すると、思いもよらない法定相続人がいるかも・・・

相続放棄や限定承認を検討すべきです。そして、相続放棄や限定承認をするには、原則、被相続人の死亡を知った時から3か月以内に家庭裁判所にその旨の申述をしなければなりませんので、早めに専門家に相談してください。

相続放棄

相続放棄とは相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がないことをいいます。

限定承認

被相続人の債務がどの程度あるか不明であり、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐことをいいます。

 

遺産分割協議の必要性
遺言書がない場合

⇒ 相続分は、原則として法定相続分となります。しかし、法定相続分という取得割合が決まっても、具体的に「誰が、何を」承継するかは決まらないため、遺産分割協議が必要となります。なお、寄与分や特別受益を考慮して法定相続分と異なる具体的相続分を算出することもあります。

遺言書がある場合

⇒ 遺言書があっても、具体的に「誰が、何を」承継するかまで記載がされていないと、遺産分割協議が必要となりますし、遺言書の記載方法によっては、不動産の登記のために、別途、遺産分割協議書の作成が必要となることもあります。
なお、当事者の合意があれば、遺言書と異なる内容の遺産分割をすることもできます。

遺産分割の手続

遺産分割の手続としては、①協議(任意の話し合い)、②家庭裁判所における調停、③家庭裁判所における審判があります。通常は、①⇒②⇒③の順番で移行します。

寄与分と特別受益

「寄与分」とは、被相続人の財産の増加・維持に特別の寄与や貢献をした者がいる場合に、相続財産からその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなして相続分を算定し、その算定された相続分に寄与分を加えた額をその者の相続分とすることによって、その者に相続財産のうちから相当額の財産を取得させ、相続人間の公平を図る制度です。ただし、寄与分として相続の際に考慮の対象となるためには、被相続人と相続人の身分関係に照らし、通常期待されるような程度を超える貢献である必要があります。民法では、夫婦間の協力扶助義務、親族間の扶養義務を定めており、親族内で通常行われている程度の行為は、特別の寄与にはあたりません。

「特別受益」とは、相続人の中に、被相続人から遺贈又は一定の目的での贈与を受けた者がいる場合に、相続人間の公平のために、これを具体的相続分の算定に際して考慮するものです。

 

 

遺留分とは?

「遺留分」とは、被相続人の兄弟姉妹以外の法定相続人に対して留保された相続財産の割合のことです。
被相続人は、自由意志に基づいて遺言できますが、遺言によって全財産を愛人に譲る等されると、残された家族は生活に困ってしまうことがありますので、遺族の生活保障をする必要があります。また、遺産形成に貢献した遺族の持分の清算をする必要もあります。こうした理由から認められているのが遺留分であり、遺言によっても遺留分をゼロにすることはできません。

遺留分の請求(遺留分減殺請求)

遺言によっても遺留分はゼロにすることはできませんが、遺留分を侵害する遺言や生前贈与が無効かというと、そうではありません。すなわち、遺留分が侵害された相続人は、遺留分を取り戻すために行動を起こす必要があり、具体的には、相続開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った時から1年以内に、生前贈与や遺贈を受けた人に対して、請求をしなければなりません。この請求を遺留分減殺請求といいます。1年以内という期間制限があることで、後になって期間制限内に請求したかどうかが争われる可能性がありますので、内容証明郵便で請求すべきです。
遺留分を請求された場合には、遺産の評価を巡って争いになりますので、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

詳しくは、ご相談ください。

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